C++ ときどき ごはん、わりとてぃーぶれいく☆

USAGI.NETWORKのなかのひとのブログ。主にC++。

MHW, STEAM: モンスターハンターワールドSTEAM版のユーザー視点からの観測とTips

モンスターハンターワールドのSTEAM版、7月のうちにお布施のつもりで購入してありました😃 お布施のつもり、というのは PS4 版で既にトロフィーをコンプリートしてエンドコンテンツも全て楽しく遊ばせて頂いてしまっている状態で、事前からどうもセーブデータの移行はできないらしいと噂されていたためです。

そんなわけで、改めてPCでやり込むかはさておき、序盤をSTEAM版でしばらくプレイしてみて気づいた事を幾つかメモします。

1 マルチモニター環境での表示モニターの変更方法

最初に困ったのがこれ。横に3つモニターを並べている環境で、右側のモニターがタスクバーの居る1番にしてあるのですが、ゲームや仕事などで中心的な操作対象は真ん中のモニターに出したかったのです。MHWを起動すると案の定モニターの認識上最初のモニターにしてある右側へ画面が出ました。

リアル・フルスクリーン・モードで起動した事には今時は古風で残念なものの、日本のゲーム屋さんが作るウィンドウズのアプリだしなー…とやや諦め気味に思ったものの、これはPCの操作性上好ましい疑似・フルスクリーン・モード(MHWの設定表示ではボーダーレス・ウィンドウ・モード)がコンフィグレーションに用意されており、少し心が安らぎました。

他に、ウィンドウモードもあったので、試しに一度ウィンドウモードで再起動して、それからウィンドウを真ん中のモニターへ移動させて、それからまた疑似フルスクリーンモードへ切り替えて再起動させてあげたところ、疑似フルスクリーンモードで真ん中のモニターで起動させる事に成功しました。

めでたしめでたし。

2 疑似フルスクリーンでの解像度に注意

FHDモードで使用中のモニターへ疑似フルスクリーンモードでモンスターハンターワールドを起動した際にも、内部的なレンダリングの解像度はコンフィグレーションの解像度設定が生きており、モンスターハンターワールドの解像度設定もFHDにしておかないと、「一見するとFHDなのになんか汚い」という状態になってしまいます。汚さですぐに気づきそうなものだけど、これはちょっとした注意どころでした。

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https://twitter.com/USAGI_WRP/status/1028318674812198912
↑こういう間抜けな事になります(´・ω・`)

3 アンチエイリアス効いてなくない?

続けて絵作り設定からアンチエイリアスについて。どうも TAA (一般的に考えればたぶん Temporal-AA )が実質的に効いていないバグがあるのではないか?という疑問が感じられました(よくよく観察すると効いているっぽい事がわかりましたが…)。

↑のツイートより後、この記事を書くにあたり改めて確認してみた絵が↓

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こうしてよーくよーく見ると TAA も一応仕事をしている様子。たそもそもこれ、 TAA と表示して TXAA では無いらしい事と、この絵で None と TAA をよく比較して眺めてみた様子からは、 PC ゲームの少なくとも近年の NVIDIA GPU で一般的になった TXAA ではなく独自に Temporarl AA の基礎的な実装をしたものなのかな、という気もします(MHWの元プラットフォームのPS4GPUAMDらしいし・w・)。

Temporal AA の基礎的なコンセプト、実装は描画対象のフレームとそれよりも前のフレームをブレンドしてギザギザを隠すもの。スクリーンショットの比較でも、動きの無い掲示板やその張り紙では効果が目視ではわからない状態ですが、常に微妙に動いたりアクションしているオトモの身体や装備に注目すれば AA が効いているように、あるいは寧ろ効きすぎてぼやけてしまっている程の部分に気づきます。静止したオブジェクトやシーンでは None と違いが少なくとも目視では無く、動く部分もボケすぎる心配もあるモンスターハンターワールドの TAA は AA を設定するユーザーの求める絵作りに対しては中途半端で微妙かな、と個人の感想としては思います。

一方、 FXAA は一般的な FXAA で全体に綺麗な AA 処理がされていて、 AA を設定するユーザーにとっては目的に適った絵ができているように見えます。モンスターハンターワールドでは半透明の描画はディザリングで代替されている様子なので、半透明処理の工夫や相性と AA の組み合わせによっては汚い絵ができてしまう懸念もありませんし、モンスターハンターワールドで AA が欲しいユーザーは FXAA を使うのが良いのかな、と個人の感想としては思います。

4 操作関連あれこれ

4-A プレイ開始からしばらくカメラがリバース問題

どうしようもないので、リバースのまましばらく耐えて進めましょう…。モンスターハンターワールドのカメラの回転の初期設定、順方向は FPS 視点が基準になっています。このゲームには FPS モードは無くて基本的に常に TPS なんですけどね😅 そして、ゲーム開始からムービーシーンと接続して操作可能になる最初のプレイアブルシーンではコンフィグを開けません💀 しばらく進めるとコンフィグのボタンも反応するようになるので、それまでどうにか耐えて進みましょう。

4-A-Appendix ここでちょっと FPS / TPS カメラと 順方向 / 逆方向 のだそく

ちなみに、 FPS 視点基準と表現したカメラ操作は、プレイヤーが「右っぽいボタン(レバー)」を操作すると視点(カメラ≃目玉のある位置)は動かずに注視点(見つめる場所、≃視線)が「右側」へ移動します。これは FPS としては自然な順方向でしょう。

一方、 TPS 視点基準では、カメラ(≃プレイヤーキャラクターを俯瞰・衛星軌道的で捉える第三者の視点≠プレイヤーキャラクターの目玉の位置)を操作するのであって、仮にプレイヤーキャラクターの視線を操作しても、シーンの中でプレイヤーキャラクターが目玉や首や場合によっては身体の向きを変えるだけで、 TPS 視点におけるプレイヤーキャラクターを含めたシーンの視錐台は変わりません。プレイヤーが操作するカメラはプレイヤーキャラクターの目ではなく、プレイヤーキャラクターを捉えるドローンカメラの位置を操作する事になります(一般的にはプレイヤーキャラクターを原点とした経度・緯度・高度からなる極座標系で周るように操作できるようにする)。そうすると、 TPS を基準とした順方向の操作結果は FPS で注視点を回すのとは逆向きになります。「右っぽいボタン(レバー)」を操作するとプレイヤーを捉えるカメラの緯度を右側へ回す事になるので、これは一般的にプレイヤーを背後から捉えている状態を基準に考えると、「画面(視線)は左側へ回っていく」ことになります。つまり、 FPS 操作の操作方向と結果画面の動く方向と TPS のそれはこういう理屈では逆転(リバース)します。あくまでもこういう理屈では。

しかし、読んでくれている方の中にも「いやいや…」と思う方も少なからずいらっしゃるはず。プレイヤーによってはこうした理屈とは異なる反応を脳が学習・示す事も少なくはなく発生するらしく、人によっては同じゲームで FPS と TPS の両方を切り替えて操作するようなものであれ、「常に」結果の画面の移動方向がレバーを操作する方向と同じ(あるいは逆転)にならないと脳が混乱してしまう、という事も起こります。FPS でも TPS でも操作ではなく「結果画面の動く方向」を FPS 基準または TPS 基準のどちらかに固定しないと頭痛で楽しくプレイできない、という方たちがそのタイプ。

加えて複雑な事に、私にも理屈はわからないのですが、上下、左右で順方向と逆方向を個別に異なる設定にしないと頭痛が…という方も少なくなくいらっしゃるようです。いぜん、少数ながら複数の友人に確認してみても人それぞれかなりばらつきがありました…。

世の中には、

  1. FPS ならレバーの操作方向は視線の操作方向、 TPS ならレバーのの操作方向は背後から捉えるカメラの操作方向( FPS でも TPS でも画面ではなく操作対象は何かで視錐台の変化を捉える人)
  2. FPS でも TPS でもレバーの操作方向は結果画面の順操作方向(画面が TPS でも脳は FPS で捉える人)
  3. FPS でも TPS でもレバーの操作方向は結果画面の逆操作方向(画面が FPS でも脳は TPS で捉える人)

の3つのパターン+(1),(2),(3)を上下方向と左右方向で独立して異なる組み合わせで捉える人たち、さらにもしかしたらこれも理屈はわかりませんが(1)の逆の操作パターンが脳にしっくりくる人もいるかもしれません。私は(1)タイプで、他の操作系では数秒で強い頭痛、目眩、吐き気などでゲームプレイどころではなくなってしまいます…。たぶん、他のパターンの人たちも別の操作パターンでは程度の違いこそあれそういった症状がでる人が多いかと思います。

3Dアプリ作る時に、いつもどうデフォルトにするか、どうコンフィグレーションを付けるか、悩みます。特に、ユーザー層がゲーマーならどうデフォルトにしてもコンフィグを付けておけばOKなんですが、非ゲーマー向けだと違和感が生じる人への説明と設定方法も工夫が必要で、こうして文章で説明どころか図解してもなかなか話が通じません…、そしてどうコンフィグレーションすればあなたにピッタリの操作感になるかもしれないので設定してみてくれ…というのも説明が難しいという💀 ソフトウェア開発者ですら、かつ日常的にゲームを楽しんでいるはずの人を相手にしても、これを説明するのには非常に大変な事もあります💀💀

とりあえず、せめて、ゲームプレイ開始前にコンフィグできるようにお願いします💀💀💀

4-B キーボードとマウスの操作があばばばば

わかりやすい動画が STEAM のレビューに貼ってあったので↓参考

www.youtube.com

この問題、キーボードとマウスで操作する派にWASDを諦めろ!というのはたいへん酷なはなしなので(先のカメラ設定の感覚くらい脳に染み込んでいる人も多いハズ…)、私なりの解消アドバイスとしては、

  1. 「W」「A」「S」「D」 はそのまま
  2. 「マウス右」に「エイム(元V)」を変更
  3. 「SPACE」 に「特殊攻撃(元マウス右、調べるその他超複合ボタン)」を変更
  4. 「X」 に 「しゃがむ(元SPACE)」を変更
  5. 「SHIFT」に「リロード(元R)」を変更
  6. 「CTRL」に「ダッシュ(元SHIFT)」を変更
  7. 「V」に「武器を構える(元CTRL)」を変更(これは元々「マウス左」も割り当てられているので、キーは念の為に一応割り当てた程度)

私はWASDについて、Aを薬指、WSを中指、Dを人差し指で操作しています。そのため、リロードがRのままだと右へ移動しながらリロードできません。同様にR+SPACEでボウガンの近接攻撃も右移動と同時に動作できません。そこで、SPACEの親指とも同時押ししやすく、WASDで使用しない小指だけで移動しながらでも押せるキーとして、SHIFTへリロードを変更しています。これはSHIFTではなくCTRLでも操作しやすいかもしれません。この影響を受けつつも、元SHIFTのダッシュもWASDと同時に押せないと意味が無いのでCTRLへダッシュを変更しています。

これで起爆竜弾、ボウガン殴り、竜の一矢(実用する事があるかはさておき)など、比較的激しいアクションを要求されるモンスターハンターワールドでもWASD移動と同時に使える設定になったと思います。(序盤の任務プレイとトレーニングルームで検討した程度なので、ラスボスさんやその後までプレイしたらもっと別の上手い設定が欲しくなるかもしれませんが、とりあえず、ということで。)

4-C そもそもマウス操作の応答に大きめのディレイが生じる

マウス(あるいは任意のポインティングデバイス)の位置を操作したら、画面のカーソルの位置が倍率はともかく操作どおりに応答してくれる。ふつー、そう思うじゃないですか・w・ モンスターハンターワールドでは謎のディレイが体感ですが恐らく数十ミリ秒単位で入ってマウス操作にカーソル位置がディレイして適用されます。

感覚的にしんどいのでマウス操作は私には無理ですね😅

これは…諦めました💀

エイム時には1フレームかせいぜい数フレーム程度のディレイに感じられたので、戦闘中に問題になる事はなさそうですが、メニューや装備変更などマウス操作する際にはいらいらしそうです…。

5. PS4と・・・

無理です諦めましょう。

PS4とセーブデータを移行する手段は少なくとも公式には存在しません(セーブデータの解析からツールを作ればある程度はできそうな予感はしますが、MOかつ他のプレイヤーに影響する事はまず無かろうとは言え、何かと問題の引き金になりかねないので健全なプレイヤーは考えない方が良いでしょう)😭

また、マルチプレイのマッチングもSTEAM版はSTEAM版のプレイヤー同士のみで、PS4版のプレイヤーとは一緒に遊べないようです。これはもう、本当にどうしようもないので諦めましょう😭

さておき

と、問題と対応方法を並べてみましたが、モンスターハンターワールドはゲームとしてはよくできたコンテンツを十分に楽しめる良作と私は思います。STEAM版ではPS4版よりも綺麗な見栄えでプレイできますし、キーボードの存在を前提にした使いやすさはゲームパッドを主として使用するプレイヤーにも恩恵があります。スクリーンショットや動画の撮影と共有のためにわざわざシステムメニューを介在してちまちま操作する必要もなく、Twitterへの共有などもコピー、ウィンドウ切り替え、ペースト、ポストだけでできてPS4よりもテンポよく処理できます。低性能ではないWindowsのPCを使える方で、モンスターハンターワールド未プレイの方、興味があればSTEAM版をぜひ楽しんで欲しいなとおすすめします。

私の中でのモンスターハンターワールドのゲームとしての総合評価は☆5満点で☆4です。少なくともエンディングまでのストーリーと付随するフリークエストなどはとても楽しいし、音楽も世界観にあったよいものに感じています。エンドコンテンツややりこみ要素については一概におすすめできませんが、少なくともPS4版ではHR360、トロフィーのコンプリート、これまでのすべての追加モンスターを私は楽しみました。そろそろどうかなーとは思いますが、それでも4ヶ月間楽しませて貰えた良作です。お値段もSTEAM版にせよ、PS4版にせよ、ずいぶん公式価格で安くなりましたしね。ゲームとしておすすめな事は確かです。

さて、それでは改めまして、一狩り行きましょうか😃