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事前情報で確認する OLYMPUS OM-D E-M1 Mark Ⅲ vs. Ⅱ 購入可否を検討するための資料メモ

OM-D E-M1 Mark Ⅲ が今月末に発売予定で公式やキタムラほか購入予約も始まりました。既存の、特に OM-D E-M1 Mark Ⅱ からの更新を検討したいユーザー向けに diff 的な表示があると嬉しいです。公式にはないので検討のため作りました😆 ちなみに、新規に Ⅲ を検討する場合は公式のエモい機能説明と、マイクロフォーサーズ(MFT)初めての場合はMFTと他のシステムの違いやメーカーによる癖の違いをお好みで調査すると👍と思います。

diff

諸元

# 注目対象 Mark Ⅱ Mark Ⅲ Note
1 DSP TruePicⅧ TruePicⅨ PCやスマフォだと"CPU"相当の部品。クロック、バス、命令セットなど多くは公開資料が無いが、M1XまではⅧ。Ⅸの採用はM1 MarkⅢが初。
2 USB * Type-C
* データ通信のみ
* Type-C/PD
* 本体へ給電可
* バッテリー充電可
Ⅲからは専用充電器を旅先へ持ち歩かなくてもよくなり、給電/充電をスマフォやNintendo SwitchとUSB給電器を共有できる。携行性/機動性をちょい旅で活かしやすくなる。静物撮影でもⅢからはバッテリーを気にせず集中しやすくなる。
3 手ぶれ補正 * 5軸+電子
* 6.5段(本体6段)
* 5軸+電子
* 7.5段(本体6段)
M1Xで採用された"これ以上は地球の自転が影響する"らしいハイテックギミック。つよい。主に手持ち撮影とハイレゾ撮影に影響。
4 ハイレゾ撮影 * 50MP(三脚必要)
* 25MP(三脚必要)
* 80MP(三脚必要)
* 50MP(手持ち可)
* 25MP(手持ち可)
Ⅱから搭載された超解像ハイテックギミック。手ぶれ補正の強化により50MPまでなら手持ち可能に進化。静物なら80MPでとても綺麗に撮影できる。すごい。
5 データ接続性 * USB 3.0
* IEEE802.11b/g/n
(O.I.Share:アドホックのみ)
* USB 3.0
* IEEE802.11a/b/g/n/ac
(O.I.Share:アドホックのみ)
(Capture:インフラストラクチャー可)
* Bluetooth 4.2 BLE
Ⅲから無線LANでもPC(Capture)と繋げられる。USBびよーんしなくても小物のパーフェクトな撮影ができる。便利。Bluetoothにも対応したのでO.I.Shareのためにわざわざスマフォのネットワークを切り替えてアドホック接続する必要も無くなる。快適。
6 物理ボタン類(変更点のみリスト) * 露出補正(Fn2表示あり)
* Home(Fn1表示あり)
* MENU: 背面右下
* INFO: 背面右上
* 露出補正(Fn2表示なし)
* ISO(Fn1表示なし)
* MENU: 背面左上
* INFO: 背面右下
* ジョイスティック
Fn1/Fn2の主機能と表示がちょっと変わった。どうせカスタムするのでわりとどうでもいい。MENU/INFOの位置が大移動して、ⅡでINFOのあったところにⅢではジョイスティックが付いた。ジョイスティックの搭載はM1Xから継承した形。使ってみないとわからないけど、たぶん便利なんだろう。
7 プロキャプチャー シャッター前14フレーム シャッター前35フレーム 誰でも簡単よゆーで動物撮り。動物を狙う前提がある時には便利。不意打ちだとモード切り替えできないので対応できないのは仕方ないか。
8 シャッターカウント 200,000 actuations 400,000 actuations 毎日シャッター数百回みたいなスーパーヘヴィな使い方でなければ良い意味でどうでもいいの域。50シャッター/dayで使っても18250シャッター/year。Ⅱでも11年弱保つ。Ⅲだと22年弱保つ。それだけ使い続けるにしてもシャッター寿命前にオーバーホールに出すと思う。
9 Live ND なし あり M1Xで実装され、Ⅲにも継承された。物理NDフィルターに頼らずにボディー内蔵機能のみで減光し、スローシャッターをサポートする機能。物理NDフィルターよりノイズも乗りにくく手間もないのでスローシャッター撮影が捗る。あったらあったで嬉しそうな機能。
10 星空AF なし あり Ⅲからの追加機能。星空専門の人はNikonの専用機とか使っちゃうだろうし、そもそもMFTは暗いシーンにセンサーサイズで云々はさておき、手軽に手持ちスナップ感覚で星空を綺麗にMモードでもなく撮影できるのは純粋にカメラをもっていて写真を撮る楽しみ方が増えて嬉しいかな。"ちゃんと"星空撮りたい時もMやリモートでがっちりくまなくても楽できるのは楽で良さそう。
11 顔優先/瞳優先AF (基準値) (基準値に比べると向上) にんげんに興味ないのでよくわかりません。ウサギ、ネコ、イヌ、ゴリラ、ハシビロコウの顔認識ができるようになったら考慮したいと思います。
12 動画 * 4K Cine * 4K Cine
* OM-Log400 (Flat profile)
M1Xから追加された動画撮影時のLog撮影モードがⅢにも継承。Log撮影は対数でデータを記録する事で整数のリニアー記録よりもダイナミックレンジを広げる手法。3DCGではZバッファーのダイナミックレンジを上げるために応用されたりもするアレと同様の応用で、動画では対数記録されたデータを最終的にグレーディングと呼ばれるチューニングされたリニアーへの再変換を噛ませて使う。映像作品主体の人にはたぶん嬉しい機能追加。
13 ハイスピード撮影 なし 120FPS 動きのある被写体を撮影するひとには楽しみのオプションが増えるのかな。
13 重さ 574g 580g 6g 重くなる。にんにく1欠片分くらいですね。
14 大きさ 134.1mm(W)×
90.9mm(H)×
68.9mm(D)
134.1mm(W)×
90.9mm(H)×
68.9mm(D)
外接直方体的には変わらないみたい。

外観

オリンパス公式の外観画像を並べて主な変化どころにオーバーレイマーカーを入れてみました。本項の画像は OLYMPUS 製品紹介 OM-D E-M1 MarkⅡ 製品外観 および OLYMPUS 製品紹介 OM-D E-M1 MarkⅡ 製品外観 から引用しています。引用元の画像の著作権オリンパスイメージングに帰属します。

前面と上面右手側

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  1. ロゴ位置: Ⅱ は左上面、Ⅲは前面
  2. ホットシューのレール: Ⅱは黒塗装、Ⅲは金属のグレー無地っぽい
  3. 上面右手 Fn2 ボタンの表示: ⅡはボタンのそばにFn2表示あり、ⅢではFn2表示なし(ボタン上の表示は露出補正のまま変わらず)
  4. 上面右手ダイヤル: Ⅱには無かったバルブモードが、ⅢではB表示で追加

背面

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  1. MENUボタン位置: Ⅱでは右下、Ⅲでは左上へ大きく移動
  2. INFOボタン位置: Ⅱでは右やや上、Ⅲでは右下へ移動
  3. 右上 Fn1 ボタンの表示: ⅡはボタンのそばにFn1表示あり、ⅢではFn1表示なし。ボタン上の表示もⅡではHome、ⅢではISOへ変更
  4. ジョイスティック: Ⅱにはなし、Ⅲはあり(ⅡのINFOボタン位置にⅢのジョイスティックが配置、MENUとINFOの大移動はこの変更も要因として大きそう)

お買い得?

わたしは Ⅱ から Ⅲ へ更新します。理由は次の通り:

  1. Ⅱはそろそろオーバーホールしようかなと思っていたので、そこそこお金をかけるならⅡを下取りでⅢを入手するのはちょうどよいタイミングだった。
  2. メシテロや作業ログで頻繁にⅡの撮って出しを O.I.Share 経由でしているので、ⅡのWLANのアドホック接続切り替えはそこそこのストレスでした。ⅢではBTで接続できるし、PCともWLANで接続できるのでとても楽になります。
  3. DSPがⅧからⅨにアップグレードというのは、諸元の差分的にもおそらくそれなりに基本的な処理性能も向上していて、動作のちょっとした重さが軽快方向へ改善され無意識的な部分まで含めてストレスが軽減されるだろうなーと期待しています。
  4. USB給電/充電できると旅先へ専用充電器をもっていってACを1つ占拠させなくてもよくなるので楽でいいです。PC接続で撮影する場合もバッテリーが無くなりそうになっても一旦OFFして予備バッテリーへ交換するよりもケーブルをつなぐだけでよくなるのは楽でよいです。
  5. ハイレゾ80MPは欲しい機能です。小物撮影では事実上一般的には目視不可能なレベルの微細構造を確認しやすくなります。よほど目的がある場合を除き三脚や一脚は持ち歩かずカメラは peek design の capture で機動性を重視する事が多いので、50MPでも手持ちハイレゾできるのは魅力が大きいです。風景もハイレゾ撮影すると無理なく極めて美しく、文字通りの超解像が得られてよい機能なのです。

と、いうわけでⅡからⅢで改善されそうなストレス、楽しくなりそうな機会の向上を中心にⅡの下取りで更新できるなら人生を豊かにする意味では間違いなくお買い得と思います。

基本性能は変わらないので費用対効果は薄いだとか、他社の数年でのカメラの進化と比較するとどうとか、今回のⅢの発表には否定的な意見も散見されますが、M1 Mark Ⅱを実際にホビー用途ですけれどメインで使って人生を楽しんでいる私としてはそれほど悪い更新ではないと思っています。もちろん、ユースケース次第で、私と同様のケースが多勢になるとも思っていませんが、今回のⅢは私を含めた他人の感想文よりも、この記事で示したようなdiffあるいは公式サイトの発信する魅力に強く惹かれるかでそれぞれに判断が賛否両論になるのだろうな、と思います。否定派を否定するつもりもありません、実際ハードウェア的な進化はDSPの更新は大きいと私は推量するものの(DPSの詳細仕様は公開されていないのでThreadripper2990WXと3990Xくらい違うのか、とか客観的に判断できない)、カメラの光学系とADC系までの電気系は据え置きなわけで"進化速度"を費用対効果でみれば極めて薄い事も事実です。

私はそれでも、MFTシステムとOLYMPUSのOM-Dシリーズで得られる絵の方向性がCanonNikonより好きですし、動画メインでPanasonicを使いたいというお気持ちもありませんし、OM-DとM.ZUIKO DIGITAL PRO系の防塵性やSSWFもとても気に入っていますから、先に上げた理由を中心に、豊かな人生の楽しみの投資として十分に価値のある事と判断しました。

で、どこで予約したの?

今回は「カメラのキタムラ」で予約してみました。

公式のお買い替え応援キャンペーン/下取お申し込みでOM-D E-M1 Mark III 限定特別割引クーポンをプレゼント!も検討しましたが使いませんでした。下取り指定のデジタルリユース/KAIMASUというサービスは私はよく知りませんでしたし、そこでのⅡの買取上限価格は61,000円、Ⅲ発売記念キャンペーンで査定額+3000円、フォトパス経由のⅢ購入クーポンが15,000円、そしてオリンパス公式通販のⅢは217,800円です。つまりこのルートでは最良ケースで 138,800円 の出費になります。

カメラのキタムラの場合、Ⅱの下取り最高額は80,500円(買い取りでも72,450円)、は私が予約した時点で 196,020円 でしたから、最良ケースで 115,520円です。ついでにTポイントも使える&たくさん貰えます。Tポイントは後ほど出前館で美味しいお弁当に変えられます。…実際の査定額はわかりませんけどね😅

カメラのキタムラには大昔まだデジタル化が先鋭化する以前の時代はリアル店舗で楽しませて頂きました。それからしばらくデジタル化に出遅れてこの世から消えてしまうのかなと思っていた時期もありましたが、規模は縮小しつつも全国にリアル店舗もまだまだ構えているようですし、最近は復活しつつあるのかな。なんだか懐かしいので今回は横並びの売価からキタムラを選んでみました。

参考