C++ tips: Boost で demangling
RTTIで型情報を対話的に可視化したいと思うと、C++ではデマングルしないと割と読めません。extern "C"しておくとか邪悪臭いですし。
ところがデマングリングは処理系依存に触れる事になるので、ユーザーコードで扱いたいものではありません。そこで処理系依存のデマングルをラップしたライブラリーレベルでユーザーコードからは使いたいと思うのが一般的なプログラマーの思考かと思います。
Boost.Units にあるよ・w・
例えば、
#include <boost/units/detail/utility.hpp>
using boost::units::detail::demangle;
auto demangled_name = demangle(typeid(0).name());
こんな感じで使うと、翻訳時に0の型はintになるのでdemangled_nameには"int"なるstd::stringが入る事になります。
もうちょっとゴチャゴチャ見てみましょう・w・
魔黒は便利なC++機能です。死者が出ない程度に有効に使いましょう。と、それはさておき、この例の実行結果は著者環境では次の通りです。
i --> int
Ss --> std::string
St6vectorIhSaIhEE --> std::vector<unsigned char, std::allocator<unsigned char> >
1XIiIfdjbDnEE --> X<int, float, double, unsigned int, bool, decltype(nullptr)>
PFivE --> int (*)()
著者環境は g++-4.7.1 / openSUSE-12.2 です。テンプレートが絡まない型はマングリングされた状態でも読めなくも…いやどうなんだ…程度な事もありますが、テンプレートが絡んでるともう型名読めません、デマングル必須です・w・
と、言う訳で今回は「処理系依存のdemangleとか直接書きたくないでござる」という場合にBoostの一角に含まれたデマングリング機能を使っちゃう方法の紹介でした。